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2004年10月25日

げに素晴らしきは管楽器生音響

ジョン=ブッチャー(sax) 三宅榛名(p) DUO 
opening act DIVER(松本sax 田村夏樹trumpet 高岡大祐tuba)
@門前仲町 門仲天井ホール
ジョン  ジョン三宅 
楽しみにしていたこの日。
前にDIVERのライブをした門前仲町天井ホール(art kitchen)でイギリスからお越しの
ジョンブッチャー(ts,ss)三宅榛名デュオの前座でまたしてもDIVERで。
企画は同じJAZZ&NOWの寺内さん。
移動に手間取り少し遅刻して入り。メンバーと軽く挨拶。すぐにウォームアップに入る。
こういう生音響的な自分でも予測がついたりつかなかったりする即興演奏をする場合、
入念なウォームアップは果たして効果的なんだろうか、といつも思う。
口唇がこなれ過ぎると予想外な音は出難い。
口唇がアンコンストラクトな状態のほうが、不安定要素から異常な音を発振する可能性は大きく、
こなれると口唇は均質に鳴り(クラシックではこれがベストだろう)安定したコントロールに向く。
不安定要素までコントロールしたりしなかったりという微妙な状態に自分を保つのは難しい。
この日はいつもの基礎練のロングトーンをやめ、特殊奏法の発振練習だけに専念した。
これで安定要素は揺らぐはず。
客入りギリギリまでアップ、すぐに席は埋まる。
四管の後藤君(tb)も来てくれた。
開始直前、松健さんが軽く緊張している。これはとても珍しい。
まずはオープニングはDIVER。僕だけ少し二人と距離のある位置で演奏。
門天ホールは文字通りビルの最上階で天井高く、
アコースティックの音が大変素晴らしい。
微細な変化がちゃんと耳に届く形で音になるのは大変な快楽。
久々のDIVERで、僕はやりたいことが次々に出てくる
ちょっとやりすぎかなあ、でも止められないなあ、て感じで。
一見他のメンバーと関係なく勝手に演奏しているように見えそうなんだけど、
実はちゃんと聴いています、のこと。
その上で安易に反応しないで、今出したい音にこのような形で専念できるのは
やはりこの二人とやってこそだと思っている。
気息音、摩擦音(この日はよくチューバを擦った、物凄く綺麗に響く)など多用。
倍音奏法のようなものは極力配してアタックのない柔らかな音を選んだ。
田村さんはスピードの速い気息音が突発的に、
松健さんは響きを生かしたマルチフォニックなど様々に。
あっという間の20分。少し僕だけ音が残った。
ああ、もっとやりたいなあ、でも前座だもんなあ、とか思い。
少し休憩後、ジョン三宅デュオ。
門天でグランドピアノは初めて聴くが、他では中々ないほど音をよく聞こえる。
三宅さんのタッチや残響の生かし方などよく伝わる。
テナーから始めたジョンは、ちょっと一言ではいえないくらい驚異的に多彩な音色を、
一見楽々と吹いている。
最近でこそ皆が使うマルチフォニックも音量を控えめに、
根音を消し去る勢いで楽器の様々な場所からの鳴りが、
最高に生かされている。
CDを聞いていたが生で聴くとやはり凄い。
楽器を一度物理的な物体として見直し、
音響を発振するものとして何が出来るかという追求。
僕も常にあろうと思う姿勢、ジョンもそのようにやっているように感じた。
しかも変な音でます、だけに終わらず、ちゃんと音楽している。
変な言い方だが、大変勉強になる。
三宅さんは現代音楽畑らしい、ちょっと僕にはイディオマチック過ぎる様に聞こえるが(要はゲンダイオンガクって感じ)、
美しさは特筆。まあ後気になるのはコール&レスポンス的なアプローチか。
ジョンの特殊音をそのままトレースしようとするもあまりに非楽音的でついていけないあたりが少しおかしかった。
ひとしきりデュオの後、ジョンのソプラノソロ。
もう凄いのなんのって、松健さんや近隣のサックス吹きに聴くと
ソプラノで特殊奏法を完全にコントロールするのは至難の業とか。
それをいともやすやすと、いや一生懸命なんだがちょっとありえないようなサウンド。
あ、吸ってる!しかもこんな音出るのか???
(今日出演の管楽器奏者、全員吸奏することが判明)
気息音の表現とか、僕が今興味のある演奏法がすべてある感じ。
久しぶりにサックスが羨ましくなり、そしてサックスやってなくてよかったと思う。
またデュオに戻り、三宅さんのソロ。
インスタントコンポジション、といった感じの即興なのだが、
あまりに淀みなく早く正確なので
もしや曲?と思うも、後で聞くと即興だったそう。さすが。
クラシック畑の人がガンガン即興しているというのが大変嬉しい。
みんなやればよいのに。
ジョンのテナーソロ的なパートもこれまた度肝抜かれる不思議音。
なんかいろんなところから音が聞こえる。
このあたりから僕は普段しない、目を閉じて聞き始める。
あまりに面白いので視覚をシャットアウトして聴覚に専念して遊ぶ。
すると、音像がまるでパンニングしているように移動し、
目をあけるとジョンは動いていない。
なんなんだこれは?もうおかしくって目開けたり閉じたり。
面白いなあ、というかたまらんなあ。
大拍手で終了後もアンコール。
この最後のシーン、ジョンがテナーで音が残っていて消え入りそうになる寸前に、
とてつもなく不思議な響きが
3度、ロングトーンに乗っかるように入る。
ピアノが何かしたのか?と思って目を開けると本当に微細なマルチフォニックを
少しだけ乗せた音のようで、これがとても美しかった。
またしても大拍手。寺内さんの挨拶。
終わってすぐにDIVER三人で顔をあわせて笑う。
後藤君も面白くて途中で笑いそうになったそうだ。
片付け後ジョンと少し話し。僕のマウスピースハープ
(マウスピースを擦るグラスハープのような演奏)が綺麗だったと言われる。
お互い綺麗な音、そしてノイジーな音も好き、とか話。
始まる前は緊張してあまり話しできなかったのだが、終わると高揚感もあり、
楽しく談笑。
やはり、お人柄もよい感じ。優しい。
三宅さんとのデュオでも寄り添うようなプレイもよく見られたが、
これも彼の優しさが垣間見えた瞬間。
(あ、優しいから音楽がいいとかはないです、断じて別)
楽屋で三宅さんにもご挨拶。連絡先など交換。
「ピアニストが必要だったら呼んでね」だって、うは。
振り返りDIVERは一つのタームが長い、ということに改めて気付き、
ここにとても魅力を感じた。
これてよかった日。これからやっていくに活力。頑張ろう。全身これ前進あるのみ。
不可能だって諦めてなんか、ンらんないよ。
僕は満面の笑みすぎて顔が真丸過ぎ
posted by daysuke at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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